いかなごのくぎ煮の旬の時期はいつ?きびなごとは違う魚?
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「 いかなご 」ってご存知ですか?
主に 瀬戸内海 などの、
日本沿岸でよく獲れる小魚のことです。
むしろ「 いかなごのくぎ煮 」の方が、
耳にすることが多いかもしれません。
関東の方などはあまり聞いたことがないかもしれないので、
今日は「いかなご」について、
ちょっとだけ調べてみたいと思います。
<呼び方が違う魚の名前>
瀬戸内海あたりでは「いかなご」と呼ばれるこの魚、
関東では「こうなご」 と呼ばれているので、
この名前ならきっとみなさんご存知だと思います。
九州では「なかぎ」
大阪では「かますご」 などと呼ばれています。
これらは 生まれて3~4か月の稚魚 のことを指しますが、
体長が20センチほどに成長 してくると、
北海道では「おおなご」
岩手県や宮城県では「めろうど」「めろど」
などと呼ばれます。
ちなみに、 英語名は「Sand Lance」 と言います。
各地でそれぞれの名前があるのも、
なんだかおもしろいですよね。
<似た名前の魚>
似通った名前の「 きびなご 」という魚がいますが、
これは まったく別の種類の魚 のことです。
いかなご は スズキ目ワニギス亜目イカナゴ科 の魚。
きびなご は ニシン目・ニシン科 の魚で、主に 太平洋側で漁獲 されます。
<いかなごの旬は?>
秋の終わりから冬にかけて生まれた、
3~4か月の稚魚は新子(しんこ) と呼ばれ、
体長3センチ前後が一番美味しい と言われています。
瀬戸内海では、2月末ごろからいかなご漁がスタートします。
いかなご漁は、3月下旬くらいまでの 約1か月間くらい しかなく、
この時期に漁獲された新鮮ないかなごは、
佃煮にして保存食 にされます。
これが「 いかなごのくぎ煮 」で、
この地域の春の風物詩にもなっています。
<いかなごの起こり>
いかなごのくぎ煮には、
オモシロい歴史 があります。
昭和25年ごろに 兵庫県明石市の県立水産試験場 で、
佃煮が作られたのが、一番最初の「起こり」と言われています。
当時は、砂糖としょう油のみで作られており、
後にそこに水飴を加えて独特の甘みを出して、
「 紅梅煮 」と呼ばれていたそうです。
この佃煮がじょじょに巷に広がっていき、
聞きつけた主婦たちが買いにきましたが、
何せ役所がやる お役所仕事の一環 だったため、
家族の分の少量だけの買い物でも、
いちいち住所氏名を明らかにしないと譲ってもらえず、
何と、受領の印までも必要だったそうなのです。
この 面倒な手続きに苦情が殺到 し、
それなら レシピを一般公開 して、
各家庭で作ってもらえばいいのでは?
という案がでて、とうとう講習会を開くことになったそうです。
そして、さらにオモシロいことには、
その時の講習会で、
「 手順を間違えると折れ曲がって「くぎ」みたいになりますよ 」
と注意をしたのが、
なんと 「くぎ煮」の名前の由来 になったとのこと。
水産試験場で生まれたレシピが家庭に広まったなんて、
なかなか興味深い歴史が背景にあるお料理だったんですね♪
<栄養価も高い?!>
いかなごは稚魚とは言え、
なかなか 栄養価も高い小魚 なんです♪
なんと タンパク質にいたっては豚肉に匹敵 するとか!
ビタミンD が豊富で、
カルシウムやリン などのミネラルも多く含まれます。
ということは、骨を強化する要素がたくさん含まれるので、
育ち盛りの小さな子供から、
骨粗しょう症に悩むお年寄りまで 、
幅広く食べていただきたい食材ということですね!
その他、 DHA/EPA も豊富で、
眼に良いとされる ビタミンA も摂れるというのですから、
その辺のサプリメントに引けを取らない食材 だということです。
みなさんも、ぜひ「いかなごのくぎ煮」に挑戦してみてください。
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